駅名の頭に「武蔵」が付いているということは、日本国内に他にも「小杉駅」が存在するはず。
予讃線の鴨川駅 vs 外房線の安房鴨川駅、根室本線の池田駅 vs 土讃線の阿波池田駅、外房線の勝浦駅 vs 紀勢本線の紀伊勝浦駅、・・・ みたいな感じで。
というわけで「小杉駅」を検索してみたら、2つ見つかりました。
- あいの風とやま鉄道 小杉駅 1899年開業 (富山県射水市)
- 富山地方鉄道 上滝線 小杉駅 2003年開業 (富山県富山市)
一方、我らが小杉駅は、1927年 (昭和2年) 11月に南部鉄道 (現・JR南武線) の向河原駅 ‐ 武蔵中原駅間に開業した「武蔵小杉停留場」(と「グラウンド前停留場」)が起源のようです。ただし、現在の武蔵小杉駅の位置にできたのは「グラウンド前停留場」で、「武蔵小杉停留場」があったのはもっと西の、府中街道との交点付近、現在の中原区役所の近くでした。
1932年 (昭和7年) の2万5000分の1 国土地理院地図「川崎」 (下図の左側の地図) に、今よりも西にある「むさしこすぎ」のラベルが付いた鉄道駅 (実際には停留場) が見えます。

その後、1944年 (昭和19年) に南部鉄道が国有化されて南武線になり、「武蔵小杉停留場」は廃止、「グラウンド前停留場」が「武蔵小杉駅」に改称されたそうです。
JR東日本の武蔵小杉駅の駅基本情報では、開業年月日が昭和19年 (1944年) ではなく昭和2年 (1927年) と書かれているので、JRとしては、南部鉄道「武蔵小杉停留場」を元祖・武蔵小杉駅としているようです。
我らが小杉駅の開業は1927年なのか1944年なのか、どちらにしても北陸の小杉駅は1899年開業なので、我らが小杉駅は武蔵小杉駅と名乗らざるを得なかったわけですね。
参考サイト
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